ホーム食べてみた! ~N1の食レポ~独り飯の歴史に刻まれる、懇意系パスタソースとの再会

食べてみた! ~N1の食レポ~
独り飯の歴史に刻まれる、懇意系パスタソースとの再会

料理意欲を支えたアンナマンマ
自分の担当ではこれが4本目となりますが、今回は従来の新発見系ではなく、何度も利用してきた懇意系をご紹介します。
パスタソースの『アンナマンマ アラビアータ』。カゴメによるトマトソースの『アンナマンマ』は、さっきホームページで調べたら全6種あるそうな。その中から3種類くらい試していますが、『アラビアータ』ばかりを買っております。
好む理由は、味が決まるトウガラシの風味。辛味成分のカプサイシンを摂ると即座に頭皮が汗ばんでしまうのに、パスタとなら少し辛いほうが満足感を得られるというのは、自分でも説明がつかない特質ですが。
そしてまた、茹でたパスタにからめるだけのお手軽ソースが巷にあふれている中、調理した具材とソースを混ぜ合わせる液体系は、手間がかかる素材と言えるかもしれません。それでも使いたいのは、料理している実感を味わいたいから。その意欲的は、ちゃんと暮らしていこうと誓った独り飯を始めた頃に、特に顕著なものでした。
これ、さびしさの吐露じゃないので気にしないでくださいね。そうではなく、元から好きなパスタ料理を自分でつくってみたい気持ちを支えてくれたのが『アンナマンマ』だったと、それだけの話です。
懇意のソースにペンネ。理由は本文をご確認ください。
トマトソースを遠ざけた新たな調理法
そんなわけで、自作だと不出来になりがちなトマトソースのパスタを食べたいときは、ずっと『アンナマンマ アラビアータ』にお世話になってきました。なのに、ここのところはご無沙汰が続いていたのです。遠ざけたのは、ワンパンパスタでした。
一般的にパスタは、麺の茹でとソースづくりは別の器具を使いますが、そのすべてをワンパン、ワンのパン。つまりひとつのフライパンで仕上げるのがワンパンパスタ。ソースの中でパスタを茹でると知って驚いたものの、茹でる最中にパスタのでんぷんがソースに溶け込むことで、ソース自体に程よいとろみがつき、味のしみ込み具合も絶妙になる。そう聞いてYouTubeあたりを見渡したら、ワンパンパスタのレシピがザクザク出てくるじゃないですか!
となれば、試してみたくなるのが道理。しかし、パスタを茹でる鍋を洗う手間は省けたものの、なかなか思い通りになりませんでした。最大の難点は、麺の茹で時間とソースの量の兼ね合い。茹で時間が長いパスタだと、先にソースが干上がってしまう。対してソースを増やすと、汁だらけになる。このバランス問題を解決したのは、早茹でパスタの採用。現在は、茹で時間3分で1.6㎜のロングパスタによって、安定の決着を迎えています。
多めのむきえびとかいわれのアラビアータを。ただ単純に、好きな具材とパスタを組み合わせただけです。
ペンネが食べたい……
それで十分じゃないかと思いますよね。ところが、道理の向こうには無理が待ち構えていたのです。
ペンネが食べたい……。
あえて説明すると、端を斜めにカットした筒形で、ショートパスタに分類されているのがペンネ。アラビアータとの相性がよいらしく、確かに『アンナマンマ アラビアータ』ともしょっちゅう合わせていました。
僕はこのペンネ、大好きなのです。元をたどれば、パスタなんて言葉を誰も使っていなかった子供時代のマカロニ。筒状の胴体に前歯を刺しこんでいくときの絶妙な弾力は、今でも僕を魅了し続けています。居酒屋などでマカロニサラダが用意されていれば、頼まずにはいられないほどに。
だから家でも食べたい。マカロニであれペンネであれ。しかし、夢中になったワンパンでは難しい。なぜなら、早茹でが有利なワンパンで、10分以上という長い茹で時間を必要とするペンネは相性がよろしくない……。
そんなこんなで、ワンパンに凝っていた間はペンネの存在を忘れていたのですが、いよいよ欠乏症が露になってきました。ワンパンにも少し飽きてきたのでしょう。たぶん半年以上のブランクを経て、『アンナマンマ アラビアータ』&ペンネの復活となりました。何だかとても懐かしかったです。独り飯の歴史には、こんな再会も刻まれていくのでしょう。ってもう、今回もまたどうでもいい個人史に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
蛇足ですが、1人前の『アンナマンマ アラビアータ』使用量は、総量330gの半分で済むので、近い内にまたアラビアータの機会が訪れると思います。次は具材を変えて楽しみます。
仕上がりはこんな感じ。やっぱりペンネの歯応えが好き。
田村十七男
訳あって十数年前に一人暮らしを選んだ際、「ちゃんと暮らす」という目標を掲げた60代前半のフリーランスライター。目標に関して言えば、それまで人任せだった料理に取り組める自分の意外性を知り、我が人生の大発見と自負しております。誰にも気兼ねしない自由と、親譲りの貧乏性がせめぎ合うスーパーマーケットで、今日もお買い物!
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訳あって十数年前に一人暮らしを選んだ際、「ちゃんと暮らす」という目標を掲げた60代前半のフリーランスライター。目標に関して言えば、それまで人任せだった料理に取り組める自分の意外性を知り、我が人生の大発見と自負しております。誰にも気兼ねしない自由と、親譲りの貧乏性がせめぎ合うスーパーマーケットで、今日もお買い物!

コジカism
夫と中学生の娘との3人家族。 フリーランスで自宅を仕事場にしながら、 娘のお弁当づくりと、近くに暮らす高齢の母のケアをワンオペでこなす日々。 「旬のものをバランスよく食べさせたい」という理想と、 「外食も好きで手抜きもしたい」という本音の間で格闘しつつ献立を模索している。 和食、特に魚が好きな娘に合わせ、 焼き魚と具だくさん味噌汁との組み合わせが食卓に登場する頻度が高い。 自分のためだけの食事づくりは徹底的に手を抜く。
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