ホームこれって兆し?原料起点から、体験起点へ――食品の商品設計は変わる?

これって兆し?

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原料起点から、体験起点へ――食品の商品設計は変わる?

🗺「代わりの原料を探す」その先へ

原料が手に入りにくくなったら、別の原料に置き換える。
食品開発では、そんな発想が一つの選択肢になってきました。

ところが最近、さらに一歩進んだ商品が登場しています。
日本コカ・コーラが2026年9月に発売した「ジョージア カフェウォーター ブラック」は、コーヒー豆を使わずにコーヒーらしい味わいを表現した飲料です。大麦やチコリなどの代替農産物に置き換えるのではなく、香りやコクなどを別々の要素として組み立てています。
背景には、気候変動による将来的なコーヒー豆不足、いわゆる「コーヒー2050年問題」への意識もあります。

「何を使うか」ではなく、「何を感じるか」

開発では200種類以上の香気成分を分析し、10種類の組み合わせに絞り込んだとされています。さらに食物繊維や少量のカフェインを組み合わせることで、コーヒーらしい香りや飲み応えをつくっています。
ここで注目したいのは、原料の代わりを探すのではなく、「何がコーヒーらしさを感じさせるのか」を分解して考えていることです。

香り、コク、苦味、後味。

その食品らしさを構成する要素を捉え直し、必要なものを再構成する。
商品開発の起点が「何を使うか」から「どんな体験をつくるか」へ広がっている、とも考えられます。

再現の先に、“本物にはない価値”も?

こうした技術は、単に本物へ近づけるためだけのものではなさそうです。
同商品は、コーヒーらしさを持たせながら苦味や雑味を抑え、水のように軽く飲めることも特徴としています。
つまり、“らしさ”を残しながら、本来の食品とは異なる飲み方や価値を設計できる可能性があります。

この発想は、コーヒーだけの話でしょうか。
カカオやバニラ、果実などでも、原料そのものではなく「その食品らしさ」から逆算する商品開発が生まれるかもしれません。

まとめ

原料を別のものに置き換えるのではなく、味や香りを構成する要素から商品をつくる。
「何を使うか」から、「何を感じてもらうか」へ。
今回の事例は、“その食品らしさ”を起点に商品を設計するという、新しい発想が広がっていく兆しなのかもしれません。

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