ホームこれって兆し?防災食はレシピの一ジャンルへ?――変わり始めた「食の備え」

これって兆し?

これって兆し?

防災食はレシピの一ジャンルへ?――変わり始めた「食の備え」

🍴防災を意識する機会が増えるなか、食の備えにも変化?

今年も各地で大雨や台風など、改めて防災を意識する機会が続いています。先日の大雨をきっかけに、家庭の備蓄を見直した人もいるのではないでしょうか。
そんな中、食の備えにも少し変化が見えています。
非常時のために「保管しておく食」だけでなく、普段の食事でおいしく食べながら備えるという考え方です。

「備蓄する食」から「普段から食べる食」へ

背景にあるのが、普段使う食品を少し多めに買い、食べた分を補充するローリングストックです。
最近では、缶詰や乾麺、レトルト食品などのストック食材を使った料理が、通常のレシピ企画として紹介される例も見られます。
注目したいのは、防災食が「非常時にどう食べるか」だけでなく、「平時にどうおいしく食べるか」まで含めて考えられ始めていることです。
備蓄と日常の食事を別々に考えるのではなく、両方をつなげて考える動きともいえそうです。

「フェーズフリー」で考える、これからの食の備え

こうした動きは、近年広がる「フェーズフリー」という考え方とも重なります。

フェーズフリーとは、日常時と非常時を分けず、普段使っているモノやサービスが、もしもの時にも役立つように考えること。
食で考えれば、「防災のためだけに食べる」のではなく、普段から食べたいものを選び、それが非常時にも役立つ状態にしておく、という発想です。
ローリングストックが「どう備えるか」という方法だとすれば、フェーズフリーは「日常と非常時を分けない」という、もう少し広い考え方といえます。

「食べたい」が、そのまま「備え」になる?

この変化を分かりやすく表しているのが、長期保存食「IZAMESHI」のような商品です。
長期保存できるという防災食としての機能を持ちながら、非常時までしまっておくことだけを前提にせず、日常の食事としても楽しめる「おいしさ」やメニュー性が意識されています。
ここにあるのは、「備蓄だから食べる」のではなく、「普段から食べたいものが、そのまま備えにもなる」という考え方です。
生活者にとっても、特別な防災食を別に管理するより、いつもの食事に取り入れながらストックを循環させるほうが、備えを続けやすいのかもしれません。

メーカーにとっても、この動きは長期保存食だけの話ではなさそうです。
缶詰、レトルト、飲料、菓子、調味料など、幅広いカテゴリーで、日常のおいしさや使いやすさに加えて、保存性や非常時の使いやすさを持たせることができれば、「普段選ばれる理由」と「もしもの時に役立つ価値」を両立する商品設計につながります。

まとめ

防災食が通常のレシピ企画と並ぶようになっていることは、非常食と日常食の境目が少しずつ薄くなっている兆しなのかもしれません。
ローリングストックの広がりに加え、フェーズフリーの発想が食品にも浸透していけば、「防災食」という特別なカテゴリーだけでなく、日常の商品そのものに「もしもの時にも役立つ」という価値が組み込まれていく可能性があります。
食の備えは、「特別に用意するもの」から、「いつもの食の中に自然に含まれるもの」へ変わっていくのでしょうか。

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