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冷凍食品コーナーを巡る旅 その5  「三大粉もん」のナンバースリーを東京で発掘したい!

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田村十七男
田村十七男

お好み焼きとたこ焼きに続く三番目の粉もんは未確定?

5回目となる冷凍食品コーナーを巡る旅。今回の起点は「コナモンの日」でした。

おこがましくも自分の名前をつけた『TONAO TIMES』というブログがありまして、誰に頼まれたわけでもなく毎日何かを書いております。毎日何かを書く最大の難点はネタ探し。そこで、しょっちゅう記念日に頼ります。これがまた1年365日で何も記念されない日がないので大助かり。

そんなこんなで5月7日は「コナモンの日」。語呂合わせで日付を決めがちな記念日の特徴はさておき、コナモンすなわち粉もんは、主に小麦粉を使った料理の総称であると同時に、「もん」と親し気に呼ぶ方言から、食い倒れの町として名高い大阪のソウルフードととらえて間違えないでしょう。

なおかつ調べてみたら「三大粉もん」が存在するらしいんですね。関東出身の僕でも、お好み焼きとたこ焼きまではすぐに頭に浮かびました。ところがナンバースリーは、うどんだったりいか焼きだったり、どうも確定していないらしい。

もし僕が大阪に詳しかったら、自分なりの「三大粉もん」を挙げて誰かと愉快な意見交換できたかもしれない。それが無理なのは、数えきれないほど大阪に行きながら、おおむねピンポイント日帰り取材ゆえ、いまだにあの町で食い倒れる余裕を持てたことがないからに他なりません。

そんな無念を掘り起こした「コナモンの日」を機会に、東京のスーパーマーケットで第三の粉もんを発掘してみたくなったのです。その先で出会ったのが、『ねぎ焼』と『山芋焼』でした。

『ねぎ焼』と『山芋焼』の決め手はメード・イン・オオサカ

実際のところ、『ねぎ焼』と『山芋焼』は三大粉もんの一角に食い込めるのか、僕にはよくわかりません。何しろ残念ながら、粉もんの聖地たる大阪で“らしい食事”をしたことがほとんどないし、関西の人々に三大粉もんに関するリサーチをしたこともないので。

にもかかわらずこの二品に注目したのは、全国的に有名なお好み焼きやたこ焼き以外の粉もんだったから。冷凍食品コーナーは懐が深いですね。いつまでもどこまでも旅が続けられる気がします。

もう一つの注目ポイントは、いずれも大阪に本社を置く同じメーカーの商品だったこと。大阪でつくられたものにこそ、僕の知らない三番目があると思うのは自然な発想です。ゆえに『ねぎ焼』と『山芋焼』が他メーカー製だったら、そっと冷凍庫の中に戻しただけでなく、5回目の冷凍食品コーナーを巡る旅も違った結果を招いていたはず。

メーカーのかねます食品は、2026年4月で創業40周年を迎えたそうです。ひたすら粉もんの冷凍食品づくりに邁進し、1992年には世界初のお好み焼き自動焼成機を開発。その経緯はパッケージの裏に記載されていました。そこに誘導させたのは、パッケージの表に示された「創業40周年」と「30g増量」の大文字。お祭りっぽい派手でわかりやすいデザインと、通常より増し増しなのに1枚210円という安さが、いかにも大阪っぽくてよかったのです。関東人の勝手なイメージですけれど。

こちら『ねぎ焼』。左はパッケージから出した状態。右はレンチン後にソース、マヨネーズ、花かつお、あおのりをかけた、お好み焼きに近づけた状態。ゆるめの生地にねぎが練り込まれております。

三大粉もんの真実を知りたかったから聖地に足を運べ⁉

『ねぎ焼』と『山芋焼』、いずれも直径約15センチの、形も色合いもお好み焼きそのものでした。今思えば、これが困惑の始まりだったかもしれません。

『ねぎ焼』のパッケージには「ソース、マヨネーズ、花かつお、あおさはついていません」と表記。『山芋焼』は「ソース、花かつお、あおさはついていません」とあったので、逆説的にそれらが必要と了解。あおさがなかったので、瓶詰のあおのりで対応しました。

で、食リポですが、正直に伝えさせていただくと、「定性的にこういう感じ」でした。この感想は、お好み焼きの類は上手い不味いを超えて、一定の味わいに固定されているからこそ定期的に安心して食べたくなるものという、おそらく関東以北の人なら理解してもらえる感覚から来ています。

しかし、自分に対してこんな疑念も浮かんだのです。個人の好みで追加するソースやマヨネーズなどによって、つくり手が意図した完成形から外れる場合があるのではないか。だとすれば粉もんとは、そもそも何を楽しむ食べ物なのか、僕自身が定量的に正しく理解できていないのではないか。

さらに窮地に立たせたのは、『ねぎ焼』も『山芋焼』も「小麦粉不使用」かつ「山芋と玉子の生地」をパッケージに明記していたところ。小麦粉なしでも粉もんグループに加えていいのか、僕には判別不能となりました。

つまるところ『ねぎ焼』と『山芋焼』が「三大粉もん」に入るのか、あるいは大阪で定番的な人気を有しているのか、まるでわかりませんでした。知りたかったら聖地に足を運んで自分で確かめろってことだとしたら、今回の冷凍食品はリアルな旅を誘うチケットになるのかもしれません。行ってみるか、食べるためだけの大阪……。

こちらが『山芋焼』。左がパッケージから出した状態。右はソース、花かつお、あおのりをかけた状態。生地の味わいは、『ねぎ焼』とほぼ同じでした。

田村十七男

訳あって十数年前に一人暮らしを選んだ際、「ちゃんと暮らす」という目標を掲げた60代前半のフリーランスライター。目標に関して言えば、それまで人任せだった料理に取り組める自分の意外性を知り、我が人生の大発見と自負しております。誰にも気兼ねしない自由と、親譲りの貧乏性がせめぎ合うスーパーマーケットで、今日もお買い物!

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  • コジカism

    夫と中学生の娘との3人家族。 フリーランスで自宅を仕事場にしながら、 娘のお弁当づくりと、近くに暮らす高齢の母のケアをワンオペでこなす日々。 「旬のものをバランスよく食べさせたい」という理想と、 「外食も好きで手抜きもしたい」という本音の間で格闘しつつ献立を模索している。 和食、特に魚が好きな娘に合わせ、 焼き魚と具だくさん味噌汁との組み合わせが食卓に登場する頻度が高い。 自分のためだけの食事づくりは徹底的に手を抜く。

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