
これって兆し?
あえて“揺さぶる”――気分を動かす飲み物の新しいかたち
👀売場で目を引く、“ギルティ”という違和感
広告や売場で大きく展開されている、サントリーの「ギルティ炭酸 NOPE」。
そのネーミングやコンセプトに、少し引っかかりを感じた人も多いのではないでしょうか。
“ギルティ=背徳感”。
甘さや濃さをしっかり感じさせながらも、どこかクセになる刺激や違和感を重ねた設計は、
単なる“おいしさ”とは少し異なる方向を向いているように見えます。
ここで提示されているのは、味で満たすというより、感情を動かすための飲み物という考え方かもしれません。
“整える”ではなく、“揺さぶる”という発想
近年、食や飲み物では「整う」「リセット」「ヘルシー」といった価値が広がっています。
日常を軽やかに保つための選択肢として、こうした動きはすでに定着しつつあります。
一方で、その延長線上に、少し異なる欲求も見えてきます。
・一瞬で気分を変えたい
・軽く刺激を受けたい
・あえてバランスを崩したい
つまり、整えるのではなく、あえて揺さぶることで気分を動かしたいという感覚です。
「ギルティ炭酸 NOPE」は、こうした欲求に対して、“背徳感”というわかりやすい言葉で応えているようにも見えます。
“おいしさ”の役割が少し変わってきた?
従来、飲料の価値は、甘さやコクで“満たす”ことに重きが置かれてきました。
しかし「ギルティ炭酸 NOPE」は、甘濃な味わいに加えて、クセや刺激、違和感までも含めて設計されています。
これは、おいしさで満足させるだけでなく、体験として印象を残すというアプローチとも捉えられます。
言い換えれば、
“心地よさ”を提供する飲み物に対して、
“感情を動かす”ための飲み物というもう一つの軸が現れ始めている可能性があります。
この発想は、飲料に限らず、菓子やアイス、ノンアルコール飲料などにも広がっていく余地がありそうです。
まとめ
“ギルティ”というコンセプトの登場は、単なる話題づくりではなく、
「整えるだけでは満たしきれない感覚」への応答とも考えられます。
整えることで安定させる日常と、あえて揺さぶることで気分を動かす瞬間。
その両方を行き来するようなスタイルが、少しずつ広がっていくのかもしれません。
この動きが一過性にとどまるのか、それとも“気分を動かす設計”として定着していくのか。
“おいしさ”の先にある価値として、今後の展開が気になるテーマです。
使い方に関するお問合せはこちらからお願いいたします
お問合せおすすめ記事

冷凍食品コーナーを巡る旅 その4 うどんワンプレートとの出会いと、冷凍食品でうどんを選ぶ理由
誰も覚えていないでしょうが、第1回はカレーうどんだった冷凍食品コーナーを巡る旅。この記事を書くために始めた試みではあるけれど、ささやかだから続くのか、どのスーパーマーケットに行っても必ず冷凍食品コーナーをのぞくようになりました。規模や品揃えはそれぞれながら、力を入れている店はインディーズっぽい商品があったりして、なかなか楽しいです。そんなわけで第4回目の旅で出会ったのは、『うどん和膳 彩り野菜かき揚げとちくわ天』 カレーうどんの回でも触れましたが、特にうどんが好きなわけではありません。なのにまたしても冷凍食品のうどんを選んだのは、パッケージの写真が美味しそうに見えたから。この商品のとなりには、同じテーブルマークの『うどん和膳 おろし豚しゃぶと揚げ茄子』がありました。そっちを選ばなかったのは、かき揚げが好きだから。その時点でパッケージ写真に写っていた卵焼きやちくわ天は見落としていたのですが、ここで何が言いたいかというと、記事化が最終目的であれ、あくまで一消費者としての衝動に駆られた商品を選ぶことがこの旅の条件であることです。ネタのおもしろさ優先で口にしたくないものを選ぶと、古臭いユーチューバーみたいになりそうだし。などと正当性をかざしながら実食へと展開していきますが、今回もまた決して捨て置けない冷凍食品世界の進化と驚異に触れることになります。

田村十七男
加工食品Newおいしさの背景まで楽しみたい?――プロセス公開型の飲食体験が広がる理由
最近、焙煎所やブルワリーを併設したカフェ、酒屋の一角で飲める現代風の角打ちなど、つくる・選ぶ・味わうが一体化した飲食空間が広がっているように感じます。たとえば、2026年3月に天王洲アイルにオープンした「BREWS」は、クラフトビールのブルワリーとコーヒー豆の焙煎所、直売カフェを組み合わせた複合施設です。食べログマガジンでは、作り手とゲストが直接つながる「クラフトの聖地」として紹介されています。こうした動きは、単に“おいしいものを飲む”だけでなく、おいしさが生まれる過程まで含めて楽しみたいという欲求の表れなのかもしれません。
Newゲストに会いに行く 2026夏 Day16 @スペイン サンティアゴ巡礼
View this post on Instagram
New