
これって兆し?
酷暑の夜は、ノンアルより“爽快感”?――アルコール代替飲料の次の選ばれ方
🍻「飲んでいる気分」だけではない選択理由
ノンアルコール・低アルコール飲料は、飲酒の有無を自分で選ぶスタイルとともに、生活者の選択肢として定着しています。
飲酒の雰囲気を楽しめる。周囲と同じように乾杯できる。翌日の負担を抑えられる。
ソバーキュリアスの広がりとともに、お酒を飲まなくても、飲酒シーンから疎外されないことが価値として支持されてきました。
しかし最近、その先ともいえる選ばれ方が見え始めています。
酷暑が生む「すかっとしたものを飲みたい」
暑い日の夜、必ずしもビールを飲みたいわけではなくても、冷たく、炭酸の効いたものですっきりしたい。そんな感覚を持つ人は少なくなさそうです。
ポッカサッポロフード&ビバレッジの「北海道富良野ホップ炭酸水」は、ホップの香りとほろ苦さを持つ無糖炭酸水です。アルコール代替として支持が広がり、2025年の販売金額は前年比62%増、2026年1~6月も前年同期比20%増となりました。
ここで満たしているのは、単に「ビールに似たものを飲みたい」という需要だけではないのかもしれません。
酷暑で火照った身体を切り替えたい、強い爽快感で一日を区切りたいというウォンツとも重なっているように見えます。
暑さ対策と嗜好飲料の境界が曖昧に?
ポカリスエットやアクエリアスなどが発汗時の水分・電解質補給を担う一方、夜には、味や香りを楽しみながら気分を切り替える飲料が求められます。
2026年7月には、ミズノをはじめ、食品、家電、航空など異業種9社が合同で酷暑対策を発信しました。暑さへの対応が、飲料だけで完結するのではなく、衣服や日用品を含む生活全体のテーマになっていることがうかがえます。
食品メーカーにとっても、水分補給か、嗜好品か、アルコール代替かという従来の分類を越えた設計が必要になるのではないでしょうか。
酷暑発でも、夏だけの商品ではない?
注目したいのは、この需要が夏季限定とは限らない点です。
仕事や入浴、運動の後に爽快感を得たい場面は一年を通してあります。休肝日や健康意識とも結びつけば、秋冬にも「お酒ではない、甘くない、満足感のある一杯」が選ばれる可能性があります。
まとめ
酷暑を背景に伸びるホップ炭酸水は、ノンアルコール飲料の役割が、“お酒の代わり”から“身体と気分を切り替える飲料”へ広がる兆しなのかもしれません。
暑さを起点に生まれた爽快感への需要が、通年の商品設計や売場づくりにも影響していくのか。ノンアル・低アル市場の次の広がりは、「どれだけお酒らしいか」だけでは語れなくなりそうです。
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